接客やサービス業を行っていて避けては通れない問題があります。
それはクレームや苦情に対する対応です。
一口にクレームと言っても悪質なクレーマー案件から明らかにこちらに非があるものまで様々です。
クレーム対応というのは精神的にも肉体的にも負荷がかかるものです。
しかし対応を誤ってしまうと問題が大きくなりさらに疲れてしまう原因となります。
今回は問題が大きくならないために必ず押さえておきたい最重要ポイントを4つに絞り込みました。
クレーム対応というのは細分化されていて姿勢や表情に加えあいづちまでもマニュアル化されています。しかしすべてを網羅し実践するためには時間と経験を要します。今回はすぐに役に立つ最も重要な部分についてお伝えしようと思います。
私の経験上この4つを意識するだけで苦情やクレームのほとんどは速やかに解決の方向に向かっていきます。
クレーム対応の基本
①初期対応はスピーディに行うこと
これはクレーム対応において最重要項目です。
クレームや苦情の申し出を確認した時点で速やかに行動を始めることが重要です。場合によっては速やかに上司に報告しましょう。
私の経験上この最初の段階でスピーディに行動を起こすことでかなりのクレームを鎮静化できます。
感覚的には8割~9割といった感じです。
逆にいうと最初の対応が遅かったというだけでユーザー側の怒りはどんどん増幅されていき後々の対応が困難なものになっていきます。
とにかく初期対応をスピーディに行うことが問題解決の近道です。
具体的に重要なことは事実を確認して謝罪の意を示して問題を解決しようという姿勢を見せることです。これは何が何でも最優先で行ってください。
必要に応じて謝罪もしましょう。勘違いしてはいけないのはこちらの非を全面的に認めることではないということです。
あくまで「不安にさせたこと」や「不便をかけたこと」など不快な気持ちにさせてしまったことに対して謝るということです。
そして一番に気を付けたいのは決して急いで結論を出すことではありません。
安易に結論は出さずに初期対応を素早く行うことです。
これは超重要なので覚えておいてください。
②相手の話をよく聴いて共感する
苦情を訴えるユーザーの話をとにかくよく「聴く」ことです。
決して反論したり話の腰を折ってはいけません。そして共感してあげることです。
この共感というのは口に出して「あなたの話を聴いていますよ」「あなたの気持ちがわかりますよ」ということをアピールすることです。
具体的な例を挙げると
「怖かったですね」「心配でしたね」「ご不便をおかけしたようですね」「それは不安でしたね」「それはお困りでしたね」など相手の気持ちを汲み取って言葉で伝えることです。
クレームを訴えるユーザー心理というのは「自分の話を聞いてほしい」「自分の気持ちを理解してほしい」というところが大きなウェイトを占めています。
しっかり気持ちを理解して話を聞いてもらえたと感じさせるだけでかなりのクレームが沈静化します。
③自信を持って対応する
ユーザー心理というのは悪質なクレーマーでなくても自信がなさそうに対応されると不安な気持ちになってしまい怒りの感情が高ぶったりします。
そうなると解決が難しくなってしまいます。
また悪質なクレーマーというのは自信がなさそうに対応したり、オドオドしてしまうとそこに付け込んで要求をエスカレートさせてきます。
人間というのは相手が自分より弱いと心理的に感じた場合に強く出る傾向があります。したがって自信がなくても自信をもって対応してください。
具体的には焦らず、ゆっくり、大きな声で対応することを心がけて下さい。
これだけで随分自信があるように見えるものです。
そして弱気にならずにできないことはできないとはっきり伝えることも必要です。
しかし感情的になることは絶対にNGです。キレてしまうと解決は非常に困難になります。
④解決策や代替案の提示
最終的な解決のためには解決策や代替案を検討し提案することが必要となってきます。
ユーザー心理の「じゃあどうすればいいの?」というところの提案をしなければ再びユーザーの感情が高ぶってしまいます。
しかし心配しないでください。前述の①~③までがしっかりとできていればそう高いハードルではありません。
実現可能な範囲で検討しましょう。決して結論は急ぐ必要はありません。
気を付けたいことは決してユーザーの望むままにすることではありません。
最後に
いかがでしたか?他にもクレーム対応にはいろいろなプロセスがありますがまずはこの4つを押さえて下さい。この4つを意識するだけで大抵は解決の方向へと進んでいきます。
サラリーマンはただでさえ疲れているのでクレーム対応なんかに余計なエネルギーを使わないようにしましょう。